持続可能な農業で育てられたコーヒー豆は美味しい
2012-01-26
森林の破壊や水資源の減少、そして過度な農薬使用による土壌汚染など、農産物に関わる様々な環境問題。中でも熱帯雨林における森林伐採の理由の70%が農地拡大であると言われており、農園がしばしば、土壌浸食や水質汚染、野生生物の生息地破壊などの原因になっている。
これは世界規模で対策が求められている問題だが、森林を伐採して生活の糧を得ている人々に、物資が溢れる都会から“環境に悪影響を与えるので森林を伐採してはいけません”と叫んだ所で、何も変わりはしないだろう。 こうした問題を持続可能性の考え方を取り入れて解決していこうとするのが、持続可能な農業(Sustainable agriculture)である。例えば過去20年以上にわたり、農園による環境破壊から生物多様性を保護するだけでなく、労働者と地域共同体の権利や社会的境遇を守るために活動している「レインフォレスト・アライアンス」も、持続可能な農業を見据えて活動する国際的な環境保護団体のひとつだ。
具体的な活動例として、熱帯雨林の重要な農産物のひとつである「コーヒー豆」に対しては、大地を生活の糧としている人々と協力して、農作物の栽培方法、林産品の収穫方法、観光客の受入方法などを変えられるように支援。基準を満たした農園や森林には、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどの企業や消費者に広く認知されつつある認証マークを使用する資格が与えられ、消費者はレインフォレスト・アライアンス認証農園の製品を選ぶことで、持続可能な農業の確立に努力している農園主や農業労働者をサポートすることが可能となる。 とは言え、コーヒー豆のような嗜好品においては、肝心の味(品質)も気になるのではないだろうか。
レインフォレスト・アライアンスでは、米国カリフォルニア・ロングビーチのSCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)の試験所で、ワインのテイスティングのようにコーヒーの甘味や酸味、苦味、香りなど、品質を総合的に判断する“カッピング”を年に2回開催しており、昨年12月に実施されたカッピングで、ペルーのプノ地方の2エーカー(約2500坪)のTunki(トゥンキ)農園が87.9点という高得点で最高位を受賞したと発表した。
Tunkiのオーガニックコーヒーはアメリカスペシャルティコーヒー協会が「世界のベストコーヒー2010」に選んだ事もあり、知る人ぞ知る人気農園である。非常に流通量が少ないコーヒーではあるが、国内でも若干手に入るので、スペシャルティコーヒーに目が無い人はお試しあれ。
また、SCAAで実施されるカッピングでは80点以上を取ると“スペシャルティコーヒー”を名乗る事ができるが、8カ国の生産国から集まった45のサンプル中、95%以上のサンプルが80点以上を獲得。無駄なエネルギー消費や農薬の使用を減らし、従業員の労働条件や生活を向上させる持続可能な農業が、結果的に高品質なコーヒー生産に貢献できる事を裏付ける結果となったのだ。 店頭で売られるレインフォレスト・アライアンス認証農園産コーヒーには、パッケージにカエルの認証マークが配されているので、持続可能な農業の支援に興味がある人は、カエルのマークを探してみてはいかがだろうか。レインフォレスト・アライアンス
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